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2026.9.19

東大寺でレッドカーペット!『なら国際映画祭2026』が開幕、ミャクミャクも

『なら国際映画祭2026』が9月19日、世界遺産・東大寺(奈良市)で開幕しました。9回目となる今年のテーマは「CROSS」。国や世代、文化の垣根を越え、国内外の映画人と観客、そして未来を担う若い才能が出会う映画祭です。

開幕を飾ったのは、東大寺を舞台にした「祈りのレッドカーペット」。黒木瞳さん、加藤雅也さん、河瀨直美さん、宮澤エマさん、松谷鷹也さん、関水渚さん、レスリー・キーさんら豪華ゲストが登場しました。さらに、映画『007/慰めの報酬』などで知られるオルガ・キュリレンコさんや、連続テレビ小説『ばけばけ』に出演するトミー・バストウさんも参加し、映画祭の幕開けを華やかに彩りました。

■レッドカーペットで映画人たちが平和への祈り

東大寺の荘厳な雰囲気に包まれるなか、大仏殿前に敷かれた赤いカーペットをゲストたちが歩きました。僧侶らによる読経も行われ、映画祭の開幕を祝うとともに、平和な未来への祈りを捧げました。

重要文化財の東大寺・中門では、大阪・関西万博の公式キャラクター・ミャクミャクと、奈良県のマスコットキャラクター・せんとくんが参列者をお出迎え。歴史ある寺院と、おなじみのキャラクターたちの共演も、開幕に華を添えました。

■河瀨直美「世界の分断をつながりに変えたい」

河瀨直美

レッドカーペットに続いて、オープニングセレモニーが開かれました。

エグゼクティブディレクターを務める河瀨直美さんは、「なら国際映画祭は、この世界の分断をつながりに変えていきたいと願っています。千年前から変わらない風と今の暮らしが静かに『CROSS』する奈良という交差点で、遠いどこかの誰かの物語が今日の皆さんの新しい気づきとなり、国が、歴史が、文化が、世代が、人がそれぞれに出会い、混ざり合う。そんな5日間の始まりです」と力強く宣言し、第9回映画祭の開幕を告げました。

■世界の映画祭で活躍する審査員が集結

オルガ・キュリレンコ

国際色豊かな審査員たちも登壇しました。

インターナショナルコンペティションの審査員を務めるのは、審査委員長のオルガ・キュリレンコさん、サンダンス映画祭で長編・短編映画部門のシニア・プログラマーを務めるハイディ・ツウィッカーさん、今年のカンヌ国際映画祭で長編部門の審査員を務めたベルギーの映画監督ローラ・ワンデルさん。

一方、NARA-wave学生映画コンペティションでは、クリエイティブディレクター、キュレーター、プロデューサーとして活躍するローラン・グナシアさんと、世界的フォトグラファーで映像監督のレスリー・キーさんが審査員を務めます。

世界81の国と地域から寄せられた1,438作品の中から選ばれた作品を審査する、国際色豊かな顔ぶれです。

審査委員長のオルガ・キュリレンコさんは「日本に来たのは5回目ですが、なら国際映画祭に参加できて、審査委員長になれて本当に光栄です」と喜びを語りました。なかでも心に残ったのは、東大寺でのレッドカーペットだったといいます。

「世界中のレッドカーペットに参加しましたが、今回の東大寺の経験は一生忘れないし、まるで映画のようで本当に素敵でした」

世界各地の映画祭を経験してきたキュリレンコさんにとっても、奈良ならではの特別な体験となったようです。

■黒木瞳、親友への思いを込めた作品を世界初上映

(左から)常間地裕監督、黒木瞳

同映画祭でワールドプレミア上映を迎える映画『指飛行機の行方』からは、共同監督を務めた黒木瞳さんと常間地裕監督が登壇しました。

同作は、1985年8月12日に発生した日本航空123便墜落事故を題材にした作品。黒木さんの宝塚歌劇団の同期生であり親友だった、故・北原遥子(吉田由美子)さんへの思いが出発点となっています。黒木さんは「41年前に亡くなった私の親友と、今生きている私がこの奈良でまさに『CROSS』するという、そんな映画を常間監督と一緒に撮りました」と作品に込めた思いを紹介。奈良で世界初披露を迎えられたことに、「なら国際映画祭に本当に感謝しています」と語りました。

常間監督も、黒木さんの思いを出発点に、事故を知らない世代がどのように関わり、向き合うことができるのかを考えながら制作したと説明。「命というものに向き合い、考え、俯瞰した、そんな映画制作でした。この映画をきっかけにいろいろ考え、一つ知ってもらえる、そんな映画になっていたらと思います」と、作品を通じて観客に伝えたい願いを明かしました。

■トミー・バストウがアンバサダーに就任

『なら国際映画祭』のアンバサダーに就任したトミー・バストウ

映画祭のアンバサダー就任式では、昨年からアンバサダーを務めるハイヒール・リンゴさんから、トミー・バストウさんへ目録が贈られました。

トミーさんは「このステージに立てることを、本当に光栄に思っています。映画は僕の人生を形作り、世界の反対側から僕をここまで連れてきてくれました」と、映画への深い思いを語りました。

さらに、これまで出会ってきた映画監督や映画人への感謝を伝え、「これからどんな映画が生まれ、どんな作品に出会えるのか、本当に楽しみで仕方ありません」と期待を膨らませました。

その流暢な日本語に、リンゴさんも「めちゃくちゃ日本語うまいですね」と目を丸くする場面も。会場は和やかな雰囲気に包まれました。

■ミャクミャクとせんとくんが共演!

セレモニーの終盤には、映画祭の特別顧問を務める加藤雅也さんや黒木瞳さん、マリオ・アンドレア・ヴァッターニ駐日イタリア大使ら、ゲスト全員がそろってフォトセッションに応じました。

そこへミャクミャクとせんとくんも加わり、2人が仲むつまじく交流する姿に、会場からは温かな笑いが起こりました。

2010年、平城遷都1300年を記念する年に、映画作家の河瀨直美さんをエグゼクティブディレクターに迎えて始まった『なら国際映画祭』。歴史ある奈良を舞台に、世界の映画人と次世代の才能、そして観客が出会う5日間が、華やかに幕を開けました。